活動記録

Report

<課題研究>
国際文化科3年向け選択科目「トピック・スタディズ 」と「グローバル・スタディズ」

Topic Studies and Global Studies: Elective subjects for third-year students

2017年4月~2018年1月

May, 2017~January, 2018

国際文化科3年向け選択科目

本校3年生のこの2つの選択科目では、2年で学んだグローバルな社会課題について英語で読み・書き・発表し・討論する力を伸ばすことを目標としています。トピック・スタディズは国際関係に重点を置き、グローバル・スタディズでは、TOEFLに対応できる英語力の育成を重点をおいています。 The aim of these two selective subjects is to improve skills to read, write, present and discuss on global social problems students studied in the second year. Topic Studies focus on international issues and Global Studies is directed at TOEFL.

3年生対象 高度な英語運用能力の育成をめざす英語選択科目
『トピック・スタディズ(TS)』と『グローバル・スタディズ(GS)』

1.『トピック・スタディズ』

学習内容

  • この科目では、まず各国の事情と国際機関の働きを発表活動(グループで分担してリサーチし、プレゼンテーションにまとめて発表する)を通して学びました。
  • その後は、模擬国連の枠組みを用いて学習を進めました。3人のグループで担当することになった国の政策・世論をリサーチして主張を組立て、決議案を書き、共同提案国を得るために交渉を行います。
  • また、この流れと並行してSDGsからテーマを選び各課題の現状や国際的な動きについて学習しました。教材には、ニュースの記事や国連機関作成の資料、NGO等が作るビデオを用いました。

今年度取り上げたトピック

  • 多様な国連加盟国の立場・強み・課題 《プレゼンテーション》
  • 国連の掲げるSDGs 《テーマ学習》
  • 気候変動 《テーマ学習》
  • 貧困 《テーマ学習》
  • 平和維持活動 《テーマ学習》
  • 国連諸機関の役割と実績・課題 《プレゼンテーション》
  • 性差別 《テーマ学習》
  • 難民 《テーマ学習後→ミニ模擬国連》
  • 核兵器廃絶 《テーマ学習後→模擬国連》
  • 教育 《テーマ学習》
  • 飢餓 《テーマ学習》

授業の流れ

  • 《テーマ学習》の場合:
    ビデオで学習→読み物で学習→話し合い→発表→エッセイ作成
  • 《模擬国連》では:
    分担国のリサーチ→立場表明のプレゼンと文書→決議案作成→共同提案のための交渉→採決→振り返り

学習の様子

国連機関を中心とした各種国際機関の実績と課題をグループで分担して調べ発表しました。この組の担当は国連グローバルコンパクト (UNGC)でした。
写真1
ミニ模擬国連の様子です。難民受け入れの負担をどう分担すべきかについて、各国の立場・実績と今後の方針を述べていいます。
写真2
模擬国連で各国の立場を説明するスピーチを行なっている様子です。テーマは核兵器禁止条約です。
写真3
模擬国連でのスピーチ前の準備をしている様子です。方針を話し合い、決まったら分担して作業を進めます。

写真4

写真5

模擬国連の大詰め、各国の立場決議案を明らかにした後、共同提案をするための交渉をしている様子です。このあと、国連の書式に従って共同決議案を作成し、投票を行います。

写真6

写真7

受講生徒の声

  • 交渉を成立させるには、相手国の事情をよく理解する必要があるとわかった。
  • 物事を解決するにはいろいろな見方で物事を見なければならないことを学んだ。
  • 世界の問題について深く考えることができて、大学でも引き続き学びたいと思った。
  • 初めは難しかったが、人前で英語で話すことに自信がついた。
  • 留学したいので、この経験は役に立つと思う。

2.『グローバル・スタディズ』

学習内容

  • 社会の現象を素材に、それがどのようなイデオロギーに基づいているのか、良い点と悪い点は何かを検討し、論理を緻密にするための批判的質問を考え、最後にはDiscussion Facilitation(実りある討論にするため、適切な質問と論点の整理を行って進行する)ができるようにカリキュラムを組んで授業を進めました。
  • また、並行して、発表をする機会を設けました。発表では、自分が選んだ事象について、授業で学んだ分析の枠組みを使って発表することを求めました。
  • テーマは、現代の社会で意見の分かれる課題―Nuclear power, Feminism, Unfair treatment, Labor shortage, Privilege walk, Priority seatなど、環境・労働・人権を中心とするものとなりました。
  • 以上のような学習と同時に、TOEFL用の問題集を用いて受験対策も行いました。

受講生徒の声

  • 英語で論理的に考えて、問題について深く掘り下げる力を身につけることができた。
  • 他の授業で体感できない強いプレッシャーによって、自分の能力を高めることができた。
  • TOEFLのスキルだけではなく、英語でのプレゼンテーションやディスカッションを行う力を磨くことができた。
  • レベルの高い環境の中で周りの生徒からの刺激を受けながら更なる高みをめざすことができた。