<課題研究>
国際文化科2年課題研究「探究」
Project Research | 2nd year students
2017年4月~18年2月
April, 2017~February, 2018
課題研究科目「探究」の時間では、国際文化科の2年生が7種類12の講座に分かれて研究や学習を行います。 There are 12 seminar groups of seven topics. All 2nd-year students in the International course belong to one of them and work on their study and research.
■開講講座とテーマ
- 火曜日5講座・木曜日5講座の計10の講座があります。
- 1講座の人数は約14人です。
- 少人数であるという点、また、大きなテーマのもとで各自がテーマを決めて研究に取り組むという点でも、大学のゼミのような授業と言えます。
- なお、同時間帯に大阪府の骨太の英語力養成事業による「TOEFL実力養成講座」も開設し、様々なトピックについて、英語で正確に読み取る・聞き取る、論理的に書く・話すトレーニングを行っています。
- 国際文化科4クラスのうち2クラスずつを、2時間連続で6フループ同時展開してしています。
- 今年度の講座のテーマは6つです。
- A) 「児童虐待をなくすために」火曜・木曜
- B) 「教育に関わる諸問題について」火曜・木曜
- C) 「男女共同参画」火曜・木曜
- D) 「政治・経済上の諸課題と解決への展望」火曜・木曜
- E) 「人権が守られる社会を作るには (国際貢献・国際協力を含む)」火曜のみ
- F) 「企業活動と人権・労働・環境」木曜のみ
■年間指導スケジュール
4月- 講座紹介・所属講座の希望調査
- 『社会と情報』の授業(6月上旬まで7回で7時間):プレゼンテーションソフトの技術を学びます。
- 演習「良いレポートの書き方」(2回で2時間)
- 講座別授業開始(『社会と情報』の授業7回終了まではクラス別)
- 参考図書・論文の入手希望受付開始
- 講座内発表会①:担当教員と講座メンバーから中間評価を受けるとともに代表を選出します。
- 全講座合同中間発表会:代表発表を相互評価し、コメンテーターからの助言を聞きます。
- 大学院生による論文指導①:事前に論文を読んでもらい、授業時間に個別にアドバイスを受けます。
- 講座内発表会②:担当教員と講座メンバーから評価を受けるとともに代表を選出します。
- 大学院生による論文指導②:講座によっては講座内発表へのコメントをもらいます。
- 学習成果発表会「千里フェスタ」:全員が研究のプレゼンテーションと相互見学を行います。
- 論文提出:研究を一人あたり4000字の論文に仕上げて提出します。
■評価の基準
今年度は、研究を評価する基準を共通にしました。また、早い時期に生徒の皆さんにも伝えて、この基準をクリアするように意識して研究を進めてもらうように促しました。カテゴリ | 評価項目 | 目標 | 評価時期 |
A 課題の設定 | ①問題の把握と原因分析 | 社会的な問題の実態を把握し、原因を分析できている | 前期 |
②リサーチクエスチョン | 一年間の研究にふさわしいリサーチクエスチョンを設定し、適切な研究手法を選択している | ||
B 課題の解決 | ③論理性 | 論理に飛躍やねじれ、因果関係の取り違えがない | 後期 |
④説得性 | 結論は先行研究や対立意見を踏まえ現実的なものとなっている | ||
⑤限界の明示 | 問題を解決するにあたり残された課題を具体的に示している | ||
C 情報の収集と選択 | ⑥図書・論文の活用 | 3つ以上の図書・論文に接し、資料・統計をもとに論を組み立てている | 通年 |
⑦ウェブサイトの活用 | ウェブサイトの情報は信頼できるものを利用している | ||
⑧アンケート・インタビュー・実地調査等の実施 | アンケート・インタビュー・実地調査(大学・企業訪問を含む)を実施している | ||
D レポート | ⑨レポートのルール | 定められた書式・文字数を守り、誤字や話し言葉、文のねじれがない | 通年 |
⑩参考文献 | 参考文献の引用のルールを守り、記載のしかたも適切である | ||
E プレゼンテーション | ⑪時間配分と分かりやすさ | 時間配分が適切で話し方のスピード・音量・視線も適切である | 通年 |
⑫スライド | 図表はポイントが明示され、プレゼン内容を過不足なく提示できている | ||
F スケジュール管理 | ⑬計画性 | 研究計画書を作成し、定められた期限までにレポート等の提出ができている | 通年 |
G 協働 | ⑭役割分担 | 広がりのある研究になるよう役割分担をして作業を進めている | 通年 |
⑮相互の高めあい | 互いの意見を批判的に検討し、建設的に提案できている | ||
H 校外での発表 | ⑯校外での発表 | 校外での発表に積極的である | 年度末 |
■研究スタイル −個人研究か共同研究か
個人研究には自分の関心に従って、また責任を持って考察を行ってもらうという長所がある一方、共同研究には常に複数の目で研究の進め方を検討できる、アイデアやスキルを出し合い補い合える、共同で研究を進める経験を提供できるという長所があります。また、共同研究が増えて、研究の件数が減ると、担当教員や大学院生からアドバイスする時間や講座内発表をする時間に余裕ができるという利点もあります。
指導教員の判断に委ねることにして始めましたが、結果として今年度は共同研究を勧める講座が増え、共同研究が過半数となりました。
※評価の結果や研究論文については、それぞれのまとめができたのちにウェブサイトに掲載いたします。